人に感謝できない人は、利害でしか人とつきあえない

熊谷正寿

運のつく人は人相が良い。明るい、温かい、人を責めない、はつらつとしている。感謝、早起き、明朗。

明朗でない人は、心に雑物が入っている。嫌な思い、憎しみ、苦しみ。これを除くには、心を最初から整理する必要がある。

感謝の気持ちと言うのは自然な感情の表れなので、つとめて得られるものではないとお思いの方もおられるでしょう。しかし、私は、逆に努力しなければ感謝する心は得られないと考えています。

と言うのも、人の心は放っておくとすぐに否定的な感情に浸ってしまうからです。

例えば、誰かにちょっと嫌な思いをさせられたとします。すぐに相手に相手を嫌いになったり、苦手意識を持ったりしてしまいます。それが心の自然な流れでもあります。ただそうなるとまず感謝の心が消えていきます。

私が強調するのは、そうならないためには、自然な流れを食い止める努力を要するからです。何も努力といっても、さほど難しいことではありません。嫌な思いをさせられた理由がなんであれ、そこから学ぶべきものが何かあるはずです。無理矢理にでも、それを見つけ出し、教えてくれてありがとう、と思えばいいのです。

警戒心や不信感を持って人に接すれば、その感情がストレートに相手に伝わり、良い人間関係が構築できない事は自明の理です。皆さんも経験されているように、人に感謝をすればするほど、心の平安が深まります。どんなに過酷な状況にあっても、いつも冷静でいられます。何が起きようとすべてに感謝していれば、問題はおのずと解決するのです。

1冊の手帳で夢は必ずかなう、熊谷正寿著より

熊谷正寿
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