人生を変える手帳
人生の夢や目標を紙に書くという行為は、私のこれまでの人生でも、大きなチカラを与えてくれました。
企業でもクレド、組織目標、ミッションステートメントなど、いろんな名称で組織としての目標やルールが定められ、古くは社訓、社是なども、このような目標に該当するものでしょう。
このような目標が設定されていない企業が危ういのと同様に、個人でもしっかりと夢や目標を定めることが、とても大切です。
本当はここに時間をかけなければならないのですが、人生は雑事に時間を取られることが多いもの。意識していないと、明日までの締め切りの仕事、明日の会食への対応など、緊急の案件(しかし大半は重要ではないこと)に追われて夢や目標を考える時間がありません。
大半の人たちは、お正月の神社への参拝の時に、今年の目標は何にしようか?と考えている人もいるのではないでしょうか。
このような状態を避けて、人生で最も時間を使うべき問題を明らかにし、充実した人生を送るためには、夢や目標を設定して日々の活動をその実現に集中させることが効果的です。
7つの習慣を書いたスティーブン・コヴィー博士は、このようなことについて、第1の習慣で主体的であること、第2の習慣で終わりを思い描くことから始めること、第3の習慣で最優先事項を優先することを示しました。
私は、長年、このコヴィー博士が監修したフランクリンプランナーを手帳として使っていました。なかなか、十分に書き込めなかったこともありましたが、それでも、人生の夢や目標がはっきりとして、とても効果があったと思っています。
一冊の手帳で夢は必ずかなう
GMOインターネット株式会社代表取締役会長兼社長の熊谷正寿さんは、「1冊の手帳で夢は必ずかなう」と言う本を書いています。
私自身、手帳を長年愛用し、その効果を実感していましたが、この熊谷さんの手帳の使い方は、本当に凄い!ここまで手帳を使うのかという、達人レベルの使い方だと思います。
熊谷さんが若い頃から手帳を使われ、GMOをはじめとして、人生で成功されたのは手帳の効果だと思います。
それでは、熊谷さんの手帳の概要をお伝えします。
GMO熊谷社長の手帳
熊谷社長の著書「1冊の手帳で夢は必ずかなう」では、手帳の構成として3つのパーツからなるとされています。この3つのパーツについて以下の通りご紹介します。
夢手帳
- やりたいことリスト(リスト、写真集)
- 夢・人生ピラミッド(夢を分類し、優先順位をつける)
- 未来年表(夢を実現するスケジュール)
- 今年の重点目標(未来年表から分解された昨年の反省と、今年の目標・重点目標)
- 進捗確認グラフ(各夢、目標の達成率をグラフ化し、進捗を確認する)
- DWMY・To Doリスト(未来年表から分解された日・週・月・年のやるべきことリスト)
行動手帳
- To Do リスト(いつ、何をするかを書いたやるべきことリスト)
- 戒め、名言、行動規範メモ(気をつけること、覚えておくこと、モチベーションを維持するメモ、社是・社訓 他)
- 長中期スケジュール(年・月単位のスケジュール)
- 短期スケジュール(週・日単位のスケジュール)
- DWMYチェックリスト(長・中期、短期スケジュールどおりに行動できたかを確認する)
この行動手帳は、一般的な手帳に近いものです。つまり、よく書店などで販売されている通常の手帳は、月間スケジュールや年間スケジュールという長期スケジュール、そして週間スケジュールや毎日のスケジュールという短期スケジュールがページに入っていますから、内容はほぼ同等です。
そして、スケジュールとともにToDoリストもセットになっている手帳も多いですが、この行動手帳も同様です。
私は、グーグルカレンダーを使っていますので、この短期・長期スケジュールは使うことは少ないと思っています。
ただ、戒め、名言、行動規範メモは重要だと思っています。職場の行動規範や、自分のミッションステートメントなど、手帳に入れて毎日見るようにしています。
何のために仕事をしているのか、生きているのかといったことについて、自分の考えや行動指針が明確になって、頭もスッキリしてきます。
思考手帳
- MTG To Do リスト(誰と何を打ち合わせるか(打ち合わせたか)を名前のアイウエオ順に整理する)
- 項目別ファイル(項目、プロジェクト別にメモを分類)
- 思考チェックリスト
- 雑(備忘録、予備の用紙、ポストイット、各種カード・他)
この思考手帳は、一般の手帳でいうと、自由記載欄に該当するのではないかと思います。熊谷さんは、「MTG To Do リスト」でミーティング毎に何を話したか決めたかを記録しているので、次回のミーティングの時にもスムーズに対応できるようです。
そして、思考手帳の特徴は、「思考チェックリスト」があることだと熊谷さんは書かれています。以下、熊谷さんの記述を引用します。
思考チェックリストとは、その名のとおり考えるためのチェックリストです。それぞれの項目のポイントや注意点や流れなどを一覧にできるようにしたもので、これがあればロジカルにスムーズに頭を回転させることができるというものです
例えば新規事業チェックリストの例を見てみましょう。これは新しい商売のネタに出会った時に、自分の初期的な関心事項を分析するチェックリストです。チェック項目として、成長性、将来性、新規性、ナンバーワンになれるか、特許を取れるか、競合はどこかなどを用意し、これら一つ一つの項目について、◎○ △ ×の記号で判定していきます。
そして、項目別ファイルについて、熊谷さんは、「私は、よくコミニケーションをとる人物、私の人生にとって重要な人物については、思考手帳の中に項目別ファイルとして、人事に手帳のページを立てています。」と書かれています。
一般的な手帳でも、要は、どのように、どれだけ使うかということが重要なのでしょうが、熊谷さんは本当に手帳を使い切り、それであれだけの成功を納められたのだろうと思います。
補足
熊谷さんの著書では、以下のことが書かれています。手帳を活用する際の参考にしてください。
私は、よくコミニケーションをとる人物、私の人生にとって重要な人物については、思考手帳の中に項目別ファイルとして、人事に手帳のページを立てています。
手帳におけるメモの取り方としての大原則は1件につきリフィル1枚です。
(1冊の手帳で夢は必ずかなう 熊谷正寿著)
夢手帳の中で1番大事なのは、やりたいことリストですね。「手帳使って夢や人生をマネジメントするにはまず自分の夢や人生の目標を形にしなければならない」と、熊谷さんも言っています。
また、「最初は難渋するかもしれませんが、夢を意識するようになると、日常の様々なシーンでこれもやりたいあれもやりたいと言うものにぶつかるようになる」とも熊谷さんは書かれています。
このことは私も実感しています。例えば、熊谷さんの本の影響から、私も手帳に「将来、本を執筆したい」と書いたのですが、このことによって、自分が本を執筆することを無意識でも認識するようになって、いろんな情報が目に止まるようになってきます。
暇つぶしにグーグルをググる時にも、「本を執筆」とか調べているんです。そして、最近、電子書籍なら気軽に出版できることに気がつきました。
これまでも、この電子書籍は気軽に出版できるという情報は認識していたはずなのですが、「そうか!」と目から鱗が落ちる思いがしたものです。
このように、自分の夢や目標をリスト化する作業はとっても楽しいもので、今まで意識していなかった自分の夢が、だんだんハッキリするようになり、そして書くだけで夢の実現にむけて無意識のレベルから行動が変わってきます。
そして、夢や目標のリストを書いていくと、人生の可能性が認識できてワクワクしてきます。大袈裟にいうと、毎日をときめいて生きられるようになっていきます。
やりたいことリストの作成は、何日でも何度でも、しっかりと考えていくことが大事ではないかと思います。
休日にコーヒーを飲みながら考えるなんて、素敵ですよ。オススメです。